ベッド上で安静にしている患者の筋力低下を防ぐことができます。
下肢の血流不全により、疼痛が発生し歩行困難となるリスクを、
血流改善することで軽減します。
G-TES®の運動により、バランス能力が改善し、
転倒リスクの回避が期待できます。
治療が1回15分~20分程度の時間で実施でき、
忙しい医療スタッフの貴重な時間を無駄にしません。
ベルト電極を巻くだけでいいので
とても簡単に取り付けることができます。
医師の指導の下であれば、
医療スタッフどなたでも操作できます。
B-SESは「随意運動を代用する」治療法です
電気刺激で下肢の筋肉を一気に動かし、広範囲の筋肉を動かすことで、
目的に応じて筋肉トレーニングや有酸素運動を行い、運動代用することができます。
運動弱者に対し、できなかったリハビリを可能にします。
※B-SES(ビーセス)
Belt electrode Skeletal muscle Electrical Stimulation
(ベルト電極式骨格筋電気刺激法)の略称です。
「B-SES」の筋収縮の様子を動画でご紹介しています。
廃用モードは周波数は20Hzで筋肉を強縮させ強い張力で筋収縮を行います。随意運動における筋力トレーニングを目的にした運動を行います。
代謝モードは周波数は4Hzで刺激し、単収縮を何度も繰り返し行います。このことにより随意運動における有酸素運動を目的にした運動を行います。
多くの低周波治療器は電気特有の「ピリピリ」や「チクチク」とした痛みが生じ
この感覚が苦手な方は電気刺激を利用した運動を嫌がります。
それを解消すべく、生体とパルス波の関係を徹底研究し「独自波形」を完成。
弊社独自の波形を用いることにより「痛み」の元となるピリピリやチクチクした感覚を取り除くことに成功しました。
G-TES®の指数関数漸増波により波形を滑らかにすることにより、皮膚が抵抗となり発生するバックパルスを抑えられ、人体に通電しても波形が乱れずより深部まで効率的な筋収縮を実現します。
部位と症状に合ったプログラムを選択することにより、疼痛緩和や筋緊張緩和の目的にもご利用頂けます。
脳血管疾患や整形外科疾患の上肢・下肢の随意性を高める為に、電気刺激による筋収縮と自動運動を同期させることで神経筋促通効果が得られます。
筋力が低下した筋肉を選択的に動かすことができます。強い筋収縮を誘発し血中乳酸濃度を高め筋力を増強します。
痙性筋の拮抗筋を刺激することで相反抑制により痙性の筋緊張を抑制します。
ゲートコントロール理論により太い神経の活動を高め痛みを中枢に伝える門を閉ざし疼痛を軽減します。更に内因性鎮痛物質を分泌、効果を持続させます。
交感神経が亢進した疼痛に対し、漸減性周波数による電気刺激を行うことで交感神経抑制効果があります。
筋スパズムに対し適度な筋収縮を起こすことで筋ポンプ作用により血行を良くし、筋緊張を緩和します。
筋ポンプ作用により血液やリンパの流れを良くします。更に交感神経を抑制してリラックスさせます。
※ご所属の表記は執筆当時のものになります。
上月 正博
東北大学大学院医学系研究科 内部障害学分野 教授
東北大学病院 リハビリテーション部長
日本腎臓リハビリテーション学会 理事長
*Tadashi Suzuki , †Masato Ikeda, *Masayoshi Minami,
*Yukiko Matayoshi, †Masatsugu Nakao,
*Takayoshi Nakamura, and ‡Masahiro Abo
*Department of Rehabilitation Medicine,
The Jikei University Katsushika Medical Center;
†Division of Nephrology and Hypertension,
The Jikei University Katsushika Medical Center,
Katsushika-ku;
and ‡Department of Rehabilitation Medicine,
The Jikei University School of Medicine, Minato-ku, Tokyo, Japan
2018年Artificial Organs
野口 佑太 平野 裕三 水谷 智恵美
伊藤 卓也 川村 直人
主体会病院(三重県)
2018年日本透析医学雑誌(透析会誌51(1):87~91,2018)
森 和之1) 田村 靖明1,2) 出口 憲市1)
三浦 哉3) 由良 健太郎4) 小泉 貴裕4)
1)徳島県鳴門病院 リハビリテーション部
2)徳島大学大学院総合科学教育部
3)徳島大学大学院社会産業理工学研究部
4)徳島県鳴門病院 泌尿器科
物理療法科学27巻
北裏真己1,4) 下坂惇2) 龍神正導2) 吉田陽亮3,4)
庄本康治4) 北裕次(MD)
1)和歌山国際厚生学院 理学療法学科
2)龍神整形外科 リハビリテーション科
3)大和橿原病院 リハビリテーション科
4)畿央大学大学院 健康科学研究科
5)きたクリニック 人工透析内科
第4回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会発表
吉田陽亮1,2) 北裏真己2,3)
福井直樹2,3) 庄本康治2)
大和橿原病院1) 畿央大学大学院健康科学研究科2)
和歌山国際厚生学院理学療法学科3)
第4回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会発表
塩見耕平1,2) 斎藤知栄3) 萩野谷歩1)
丸山剛1) 亀田裕美1) 石川公久1)
江口 清1,4) 井伊聡樹4) 鎌田浩史4)
萩原正大3) 甲斐平康3) 臼井丈一3)
森戸直記3) 楊 景堯3) 山縣邦弘3)
1)筑波大学附属病院リハビリテーション部
2)筑波大学大学院人間総合科学研究科
3)筑波大学医学医療系腎臓内科学
4)筑波大学医学医療系整形外科学
第4回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会発表
井本 洋史1) 松岡 加津代1) 田淵 牧子1) 亀山 愛1)
谷 誠2)
窪田 裕子3) 小野 太士3) 佐伯 博子4)
近藤 淳一5) 有元 克彦5)
1)医療法人創和会しげい病院 リハビリテーション部
2)医療法人創和会しげい病院 検査検診部
3)医療法人創和会しげい病院 血液浄化療法センター臨床工学部
4)医療法人創和会しげい病院 血液浄化療法センター看護部
5)医療法人創和会しげい病院 血液浄化療法センター内科
医療法人創和会しげい病院(岡山県)
第6、7回日本腎臓リハビリテーション学会発表
藤原 隆1) 井本 洋史2) 亀山 愛2)
小野 太士1) 有元 克彦3)
1)医療法人創和会しげい病院臨床工学部
2)医療法人創和会しげい病院リハビリテーション部
3)医療法人創和会しげい病院血液浄化療法センター
医療法人創和会しげい病院(岡山県)
第5回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会発表
横田 啓1) 櫻田 勉1) 瀧康 洋1) 柴垣 有吾1) 平木 幸治2)
1)聖マリアンナ医科大学病院腎臓・高血圧内科
2)聖マリアンナ医科大学病院リハビリテーション部
聖マリアンナ医科大学病院
第5回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会発表
加賀屋 勇気1) 皆方 伸1) 加藤 拓哉1) 渋谷 ゆうき2) 田中 郁信3) 白戸 圭介4) 千田 佳史4)
1)秋田県立循環器・脳脊髄センター機能訓練部
2)秋田県立循環器・脳脊髄センター臨床検査部
3)秋田大学医学部附属病院心臓血管外科
4)秋田県立循環器・脳脊髄センター心臓血管外科診療部
秋田県立循環器・脳脊髄センター
第24回秋田県理学療法士学会発表
木濟 修 渡辺 太基 千ヶ崎 賢司 窪木 待滋
佐藤 昌俊 助川 雄哉 田口 晴子 川上 千鶴 平根 佳典
水戸済生会総合病院
第5回日本腎臓リハビリテーション学会学術集会発表
医療法人創和会 しげい病院
副院長 有元 克彦 先生
1982年 岐阜大学医学部卒業
岡山医療センター、重井医学研究所附属病院、しげい病院勤務を
経て2016年しげい病院診療副院長 血液浄化療法センター長
資格・専門医:腎臓内科、日本腎臓学会指導医
透析患者さんでも高齢化が進んでおり、多くは65歳以上で透析導入されています。加えて糖尿病による合併症を持つ患者さんも増えており、自力では通院できない人が増加しています。
当院でも、介護タクシーなど使って何とか来院されている方もいらっしゃいますが、それも無理な場合には、施設入所や長期入院を余儀なくされます。
地域包括ケアの推進がうたわれている現今、透析患者さんが自分の足で通院できるということが大切だと思いますし、それを実現するためにも透析患者さんのリハビリテーションは欠くことができないと考えます。
-B-SESの対象疾患と導入の背景
有元:筋トレをするといっても、関節の痛みがあったり心肺機能が落ちていたりして、十分に負荷がかけられない方にB-SESを試すのが良いのではないかと思っています。
当院では、そのような患者さんに、透析中にB-SESを実施してもらいます。自転車こぎも試していましたが、健康な人でも横になってこぐのは意外に難しく、器具の固定も困難です。今は透析中にバランスボール踏んでもらっているのですが、踏み方によって負荷も変わってきてしまいますので、B-SESほど定量的ではありません。そういう観点からも、B-SESで筋力が保持できれば非常にメリットがあるのではないかと思います。
-B-SESの展望
有元:運動療法は保存期の段階から取り組むことが大切で、透析になってからでは遅いと考えています。当院のCKD外来では運動指導を全員に行っていますが、その一環として保存期からB-SESも役立てていきたいと思っています。
当院の指針でもありますが、透析導入前の患者さんから予防として運動療法、リハビリテーションを行うことが大切と考えています。透析導入された患者さんには、体力低下の進行を遅らせ、QOLの改善に努めることが大切であると考えています。
-B-SESの導入背景
井本:今までは筋力トレーニングを実施する際、痛みがある患者さんでは疼痛による制限があり、認知低下のある患者さんでは、筋力トレーニングの様式を理解し、同一の負荷で行うことが難しかったです。
B-SESを導入してからは、受動的に筋収縮を促せるので、認知症がある患者さんや疼痛がある患者さんに対しても、同一の負荷で定量的に筋力強化が図れるようになりました。
医療法人創和会 しげい病院
理学療法士 井本 洋史 先生
2009年 岡山医療技術専門学校理学療法学科卒業
しげい病院 リハビリテーション部勤務
資格:呼吸療法認定士、心臓リハビリテーション指導士、
フットケアトレーナー
-B-SESの適用基準
井本:自発的な運動ができない方や、神経症状により感覚が低下している方でも、こちらの配慮次第で使用できると思っています。
また使用経験より、自立歩行が不可能になるギリギリの患者さんに対して、身体機能面・QOLの観点からも効果が大きいと思います。筋力が残存しており、筋繊維の委縮もわずかな状態で使用することで、効果が早く出ると感じます。
-運動モチベーションの低い患者さんへの対応
井本:皆多くの方が運動というと体を動かしたり、歩いたり走ったりということを思い付くのですが、B-SESは患者さんに導入しやすく、説明の際には「寝てるだけでいいですよ」「動くことないですよ」と言っています。運動を始めるきっかけとしても導入しやすく、継続しても使っていけると感じます。
-B-SESの治療効果
井本:当院では透析治療中の実施を中心としています。筋力強化という意味合いが強いとは思いますが、階段を上るのが楽になってきたという日常動作の変化以外にも、下肢の掻痒感、かゆみがあったのが、B-SESを使用することで減少したという声をいただいています。
一番効果があったと感じるのは、B-SESをきっかけに、ちょっと運動してみようかなという心の変化があったことです。透析患者さんは運動しないといけないという思いはあるのですが、何をしたらいいのか良くわからず、また透析後は身体的に疲労があったり、非透析日になると自分のやりたいことが優先となり、その時間を運動に費やせません。B-SESは、透析中に行えるということが1つメリットだと思います。透析中に行うことで時間を有効的に使うことができます。
やってみると、筋力強化ができた、階段を上るのが楽になった、歩く距離が伸びていったという改善が見られ、精神的にもポジティブになれて、運動を継続していこうというモチベーションに繋がっていると思います。
-疾患や患者さんに応じたリハビリのプログラム
井本:筋力強化をメインとして使用していますが、代謝の改善効果も期待できると思います。糖尿病罹患患者さんに対して、食後の血糖上昇抑制にB-SESを使用し、代謝を促して血糖上昇を抑える効果の研究論文もあるので、同様の使用を試みています。
透析治療中の使用に関しては、4時間透析であれば中盤の2時間あたりで低血圧症状が出現し始めるため、透析治療開始から血流が安定する30分~1時間より開始し、2時間までの間に実施しています。
-患者さんの効果
井本:数年前から、1年1回の体力測定を透析患者さんに行っています。調査してみると、多くの透析患者さんで体力低下が顕著に現れていました。
それと合わせて、患者さん自身も体力の衰えを感じているが、具体的に何をしたら良いのか分からない、という現状が見えてきました。
B-SESの使用を通して、患者さんから「またやりたいんだけど」、「体力が付いた」という声が聞かれると、僕らがさせていただいていることに効果があったんだなと改めて感じます。
-B-SES導入によるメリット
井本:筋力強化の新たな方法と言えると思います。電気刺激自体は今までもありましたけど、B-SESは筋力強化に加えて代謝の効率が上がっていくのも大きいと思います。多くが糖尿病などの内科疾患の患者さんなので、代謝の効率を上げていくモードもかなり使用勝手がいいと感じます。
-B-SESの今後の展望
井本:回復期の患者さんへの使用が中心ですが、通所サービスも行っているので、慢性期の患者さんに対して使用していくと違った効果も期待できるのではないかなと思います。
種別 | 理学診療用器具低周波治療器(特定保守管理医療機器:クラスⅡ) |
---|---|
認証番号 | 228AGBZX00036000 |
型番 | G-TES1100 |
本体寸法・質量・付属品 |
幅365×奥行222×高さ103[mm] 約2.5[kg]〈本体〉 ベルト電極〈腰2本(L1・S1)、大2本、小2本〉 ベルト電極用接続コード〈3本(腰用、膝上用、足首用)〉 ベルト電極シート〈大12枚・小12枚〉 パッド導子〈大1個・小2個〉 パッド導子固定用バンド〈大1本・小2本〉 ボトル〈1個〉 電源コード〈1本〉 専用SDカード〈1枚〉 |
オプション | 専用カート |
定格電源電圧 | 100-240[V]〈50-60Hz〉 |
電源入力 | 2.0-1.5[A] |
電撃に対する保護の形式 | クラスⅠ |
電撃に対する保護の程度による装着部の分類 | BF形装着部 |
最大出力電圧 | 138[V] |
最大出力電流 | 48[mA] |
出力波形 | 指数関数的漸増波 |
パルス幅 | 56-260μ Sec |
タイマー | 最長50分 |
導子温度 | 最高41℃〈冷感緩和機能〉 |
次の患者には使用しないようにしてください。
・ペースメーカなどの体内植込み型医用電気機器を装着した患者
・その他、医師が不適当と診断された方