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2018年11月21日

『BEYOND FES公式ホームページ』

【B-SES】が2018年10月12日 東京都主催のパラスポーツ応援イベントサイト『BEYOND FES公式ホームページ』 に掲載されました

2018.10.12~21に東京丸の内エリアにて、東京都主催のパラスポーツの魅力を伝えるイベント「BEYOND FES丸の内」が開催されました。その中で行われた、パラカヌー日本代表・瀬立モニカ選手のトークセッションの模様をお伝えいたします。

パラカヌーの魅力、観戦の見所などを解説いただき、更には世界と戦うためのトレーニング秘話にも迫ります。

 

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パラカヌー日本代表、瀬立モニカ選手です。よろしくお願い致します。

まずご来場の皆様には瀬立選手のプロモーション映像をご覧になって頂きました。笑顔がまぶしい方ってこういう人のことを言うのだなあと思いました。

 

ありがとうございます!

 

 

映像の中でお母様のお言葉にもありましたが「笑顔は副作用のない薬」ということで、笑顔や想いがギュッと詰まった素敵なプロモーション映像ですね。

 

非常によくまとめていただいて、ちょっと照れちゃいますね。前回のリオデジャネイロパラリンピック前に「PARA☆DO!」さんに撮っていただいた映像です。

 

 

瀬立選手とパラカヌーの出会い

 

改めて瀬立選手をご紹介いたします。

瀬立モニカ選手、東京都江東区ご出身、江東区カヌー協会と筑波大学に所属しており、競技と勉学に全力投球中でいらっしゃいます。

2016年にはリオデジャネイロパラリンピック日本代表として出場され、8位に入賞されました。そのほかも日本パラカヌー選手権、アジアパラカヌー選手権、世界パラカヌー選手権、カヌースプリントワールドカップにも優勝、入賞など素晴らしい成績を収めていらっしゃいます。

そして最近はポルトガルでの世界選手権、帰国後すぐに日本選手権、日本代表合宿参加とお忙しいですね。

 

はい、めちゃくちゃ忙しいです。日本中を転々としていて、朝起きたら自分が今どこにいるのか、分からなくなってしまう現象が多々あります(笑)。

 

 

瀬立選手の一日はどんなスケジュールなのですか?

 

まず朝4時45分に起きて、朝練が6~8時くらいまで。そこから大学の授業が8時から16時まで。終わったらもう一回トレーニングして、ご飯食べて、寝るみたいな、そんな生活です。

 

 

しっかり勉強もして、学生の鑑ですね。

 

上手く手を抜いています(笑)。良い加減が大事だと思います。

 

 

カヌーを始めたきっかけを教えて下さい。

 

元々中学校のときにバスケットボール部に所属していたんですけど、運動神経の良さを買われて、また水泳も得意だったので、学校の体育の先生に勧められました。“水”と“水”、カヌーも水泳も“水”なので、いけるだろうということで。江東区でカヌー部が発足したときの部員募集ということで、先生から「モニカ、おまえ、やれ!」みたいな(笑)。それで始めたのがきっかけでしたね。

 

2013年に東京国体が開催されるということで、そこを目指してがんばっていました。しかし選考会の2ヶ月くらい前に学校の体育の授業で怪我をしてしまって、国体には出ることができませんでした。2020年のオリンピック・パラリンピック開催地が東京に決まって、私は生まれも育ちも江東区なのですが、その江東区でカヌー競技が開催されるということもあって、また協会の方から声をかけて頂いて、パラカヌーという形で競技復帰することができました。

 

 

ご出身が江東区とか、開催地が江東区とか、カヌーと運命で結ばれていますね。

 

そうですね、本当にラッキーガールといっても過言ではないですね。

 

 

リハビリを始めて1年で競技に復帰されていますが、競技復帰にあたり、どんなことから始めたのですか?

 

まず始めたのが、カヌーは転覆がつきものなんですが、転覆しても溺れないようにする為の練習を、地元の小学校のプールを借りて始めました。

 

 

怪我の前からカヌーをやっていたからこそ分かる違いはありましたか?

 

皆さん、カヌーって手で漕ぐイメージが強いと思いますが、実際のカヌーって足をめちゃくちゃ踏ん張っているんです。パラの選手の場合、その足蹴りが無いとなると、やっぱりどうしても腕の力だけでしか進むことができないので、本当に肩回りの筋肉は大きくなりましたね。

 

 

肩の筋肉を見せていただいてもいいですか?

 

チャームポイントは三角筋って言われています!

(瀬立選手に筋肉を披露頂いて、会場から「おおー!」と感嘆の声と拍手)

 

 

トレーニングでは今までと違う部分もあったのではないでしょうか?

 

健常のオリンピックの選手に良いとされているトレーニングが、必ずしもパラの選手にも良いわけではないんです。パラの選手はバランスを重視するので、バランスボールのトレーニングや、自分の軸を大切にするトレーニングなどを多くやりました。

 

 

リハビリを続けていく中で、前を向くってことは難しいと思うのですが、前を向く心の支え、それはどんなことが力になったのですか?

 

カヌーを始める前、車椅子になったときは外にも出たくないし、車椅子の姿を見られるのが凄く嫌でした。でもカヌーがあるから学校にも行かなきゃいけない、満員電車にも乗らなきゃいけない、外に歩かなきゃいけないって、カヌーがあることによって前向きに行動できるようになりました。そこは本当にカヌーのおかげだと思います。

 

 

カヌーを勧めてくれた方や、周りの方や仲間のサポートもあったのではないですか?

 

私、最初にパラカヌーを勧められたときに、メールでお誘いが来たんですけど、一回無視してたんですね(笑)。自分のこの体の状態でカヌーなんかできるわけないと。健常のときにカヌーをやっていたからこそ、カヌーの難しさがわかっていたので。一回メール無視していたら、またしつこく勧誘のメールがきて、「あ、これはもう行くしかないな。行って、(この体の状態でカヌーなんかできるわけないと)見てもらうしかないな。」と思って行ったのです。そしたら乗れちゃったんです。それがきっかけだったので、本当にあきらめずに勧誘してくれたカヌー協会事務局の方には感謝ですね。

 

 

コーチはどんな存在ですか?

 

私には西コーチがついてくださっています。西コーチは本当に明るくて、太陽みたいな存在で、お姉さんみたいな存在です。一緒に試行錯誤をしながら物事を前に進めてきました。

パラスポーツ全体にいえることなんですが、何が正解なのかがわからないんです。この正解がない中で、これが正解なんじゃないかとコーチとコミュニケーションをとりながら、たまには意見をぶつけ合いながら、二人三脚で前に進んできました。

 

 

パラカヌー競技について、その魅力とは?

 

パラカヌー競技はどういう競技ですか?

 

パラカヌーの舟は競技用の舟なので、みなさんがレジャーで乗るカヌーより全然細いです。幅はだいたい50センチくらいしかないんです。そのカヌーでも二つ種類があって、「カヤック」という種目と、「ヴァー」って言う種目があります。「カヤック」は水かきが両方に付いているパドルで漕いでいきます。「ヴァー」の場合は水かきが片一方しかなくて、片一方しかない代わりにカヤックの片側に浮きが張り出している形の舟を使用しています。

 

競技種目は「スプリント」と言ってすごく単純な競技です。200メートルを9艇並んで、よーいドンで誰が一番速いかっていう、非常に単純な競技です。

オリンピックの場合は一人乗り、二人乗り、四人乗りってあるのですが、パラの場合は一人乗りしかなくて、失敗しても成功しても全部自己責任ということです。

 

 

パラカヌー競技の魅力ってどんなところにあるのですか?

 

カヌーは水上のF1って呼ばれているんです。その迫力あるスピード感っていうのは、一番の魅力だと思います。

 

 

世界と戦う、世界のトップレベルってどんな感じですか?

 

やっぱり世界は強いです。例えば元軍人さんで、爆弾で足を切断された方とかが普通に競技転向してくるので、試合会場をムキムキな感じで歩いてたりして、ちょっとびっくりしちゃいます。

 

 

瀬立選手もオーストラリア留学されてましたね。どうでしたか?

 

一ヶ月ほどオーストラリアに行かせていただいて、パラの選手でも日本とは迫力が違って、海外選手との環境に慣れる為に行ったのもあるのですが、とにかく何でもビッグサイズでした。

カヌーはパワーと、ちょっとした持久力が重要なので、海外選手はもう凄いんですよ。ぜひ会場に来て、見ていただいたら一番分かると思います。

 

 

映像でも拝見しましたが、瀬立選手の舟はピンクのデザインでした。舟のデザインとかご自身で好きなものを選ばれているんですか?

 

そうなんです。カヌーのもう一つの楽しみ方として、デザインがあります。トップレベルの選手になればなるほど自分の好きなものを舟にプリントできるんですね。

 

 

トップ選手になればなるほど、とは?

 

お金の問題とかですね(笑)。

 

以前、葛飾北斎の波と桜をカヌーにちりばめたかったんですけど、実際に頼む業者がポルトガルの会社なんですね。なので返ってきたときには“波”ではなく“筋斗雲”みたいな(笑)。雲でもちょっとポップみたいな感じで。かっこいい“桜”じゃなくて、“梅”みたいな。デザインされた舟が出来上がってきて、「これがポルトガル人の限界です」って言われて。何も言い返せなかったですね(笑)。

2020は東京開催なので、日本の業者さんに頼みたいと思います!

 

 

競技のクラス分けはどうなっているのですか?

 

3カテゴリーに分かれていて、簡単に言うと「片脚が使えない」クラスが一番程度が軽いクラスで、「両足が使えない」のが真ん中のクラス、「体幹まで使えない」のが一番程度が重いクラスです。

 

 

色んなクラスの程度があるかと思うのですが、どういうふうに工夫をしていらっしゃるのですか?

 

カヌーって普通にお椀型のシートがついているんですけど、私もそうなんですが、体幹が効かない選手って背もたれがないと座位を保持することができないんですね。ですので特注のシート、私のおしりの形に合わせたシートを技士さんに作っていただいて、それが大体値段としては100万円くらいするんです。本当にぴったりで作ってもらうので、服とかも厚いものは履けないんです。しかも私、食べるのが大好きなんですけれど、2~3キロ太っちゃうと、「ちょっと、あれー!?(シートに入らない!?)」って。それで体重が分かるっていう(笑)。太っちゃった指標になります。

 

 

世界と戦う為のトレーニングとは?

 

普段はどういったトレーニングをされているんですか?

 

夏は基本的には舟に乗るのが中心になるんですけど、冬はウェイトトレーニングです。やっぱり肩回り、広背筋なんかも沢山使うので。ウェイトトレーニングをガッシャン、ガッシャンみたいな。いかに冬に筋肉をつけるか、今がその時期なんで、ちょっと太っても大丈夫な時期です。あと冬は寒くて水上に出ていられないので、地上でのエルゴトレーニングで一時間ぐらいずっと漕いでます。

 

 

やはりアスリートですから食べ物の制限もあるのですか?

 

今は食べたもの全部記録して、栄養士さんに送って、脂質が多いとか炭水化物が足りないとか、色んなことを指導されながら毎日やってます。

 

 

海外のトップ選手と戦ってみて、何か課題はありますか?

 

やっぱりパワーは海外選手の方があるので、そのパワーを鍛えていく。そういうことで、やはりウェイトトレーニングですね。筋力トレーニングは必須になってくるかと思います。

 

 

瀬立選手の筋力のパワーアップの秘訣ということで、こちら「B-SES」を使ってトレーニングをされているということですよね。

 

そうですね、使わせていただきました!

 

 

実際に医療現場でも使われている器械なのですね。ホーマーイオン研究所の「G-TES(ジーテス)」という骨格筋トレーニング装置ということなんですが、EMSの医療版ということで、寝たきりの方でもこれで筋力トレーニングができるということなのです。電気の刺激を受けて筋トレをするという。実際使ってみていかがですか?

 

私は腕の筋力アップで、ちょっとウェイトトレーニングが効かない所とかに、ベルト電極を巻いて使わせて頂きました。あとは、ちょっと疲れたな、というときには電力を弱くして、電気マッサージみたいな感じで使ったこともありました。

 

 

瀬立選手はどんなきっかけで「B-SES」をお知りになったのですか?

 

広島大学病院の教授の木村先生と、同じく広島大学病院の理学療法士さんで日本パラカヌーの代表トレーナーの坂光先生のご指導の下で、腕の筋力アップに使いました。

しっかりと使用前と使用後でデータも取っていただいて、筋力が増えました。筋の反応速度なんかも調べてもらいました。これは寝たままの姿勢で使えるので、寝る前とかに使っていました。

 

 

— B-SESは寝たきりの方とか、手術後の回復に使う方もいらっしゃるとか。アスリートの方でも筋力トレーニングに使って頂けるということで、瀬立選手もトレーニングに取り入れられたのですね。世界と戦う為にはパワーは重要ですものね。

 

日本人の選手にとって一番足りないところだと思います。

 

 

パラカヌーの素晴らしさ、今後の目標

 

 

瀬立選手はパラカヌーの素晴らしさをどんな風に考えていますか?

 

車椅子に乗っていると段差があって行けないところがあったりとか、「瀬立さんだけはこっちの通路でお願いします」とか言われたり、けっこう疎外感を感じるような、いろんなことがあって。ただ水上にカヌーで出てしまえば、水上には段差がないのでみんなと一緒に行動できて。「水上はバリアフリー」っていう言葉があるんですけど、そこがパラカヌーの一番の魅力だと思います。

 

 

最後に今後の目標を聞かせて下さい。

 

なんといっても2020年の東京パラリンピックで金メダルを獲ることが、今の私の一番のモチベーションになっています。前回のリオデジャネイロのときはトップと差が10秒以上あったのが、今年のワールドカップでは3秒まで縮まりました。段階的に、確実に世界には近づいているので、生まれ育った地元の江東区でメダルを獲るっていう目標に向かって、これからあと2年切っているので、しっかりがんばっていきたいと思います。

 

 

期待しています、応援しています!

 

ありがとうございました!

 

 

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