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ばね指とリウマチの違いとは?
女性が注意したい症状と対処法

手や指に違和感を覚えたとき、「ばね指かな?」「リウマチかも?」と不安になることはありませんか?とくに女性は、家事や育児、仕事で手を酷使する機会が多く、指や手関節の不調を訴える人が少なくありません。
本記事では、ばね指とリウマチの違いについてわかりやすく解説し、見分け方や注意すること、医療機関を受診するタイミングなどをご紹介します。違いを知っておくことで、早期発見・早期治療につながり、手の健康を守る一助となるはずです。

ばね指とは?女性に多いその原因と特徴

ばね指(医学的には「狭窄性腱鞘炎」)は、指を動かす腱とその腱を通すトンネル(腱鞘)の間で炎症が起こり、指の動きがスムーズでなくなる状態です。腱が引っかかるような感覚があり、曲げ伸ばしの際に「カクン」と弾けるような現象が見られます。

ばね指の主な症状
・指の付け根に痛みや腫れがある
・指の曲げ伸ばしがスムーズにできない
・朝にこわばりを感じる
・動かすと引っかかる、またはパチンと音がする
更年期以降の女性に多くみられ、ホルモンバランスの変化や加齢、過度な手の使用が要因とされています。

リウマチとは?自己免疫が引き起こす全身性の疾患

関節リウマチ(RA:Rheumatoid Arthritis)は、自己免疫疾患の一種で、体の免疫システムが誤って自分自身の関節を攻撃してしまう病気です。特に指や手首の関節に初期症状が出ることが多く、ばね指との鑑別が難しいケースもあります。

リウマチの主な症状
・朝の強いこわばり(30分以上続く)
・両手や左右対称の関節に痛みや腫れがある
・関節の熱感や赤み
・慢性的な関節痛や疲労感
ばね指との違いとして、リウマチは1本の指だけでなく、複数の関節に左右対称に症状が出ることが多く、進行すると関節の変形を伴います。

ばね指とリウマチの違いとは?

項目ばね指リウマチ
原因腱と腱鞘の摩擦による炎症自己免疫による関節の炎症
発症部位指1本や数本(多くは親指や中指)両手の指関節や手首など左右対称
こわばりの特徴朝のこわばりは一時的朝のこわばりが30分以上続く
関節の変形基本的に起こらない放置すると関節変形が進行
年齢層40代以降の女性に多い30〜50代女性に多く、若年でも発症あり

注意すること:自己判断せず医療機関を受診しましょう

ばね指とリウマチは症状が似ているため、自己判断で放置するのは危険です。以下のような場合には整形外科やリウマチ専門医の受診をおすすめします。
・指の痛みや腫れが数週間続いている
・朝のこわばりが30分以上取れない
・複数の関節に症状がある
・指に引っかかりや弾発音がある
特にリウマチは早期診断と治療が重要であり、治療が遅れると関節破壊が進行してしまいます。

治療方法とセルフケア

ばね指の治療法
・安静・アイシング:使いすぎを避けて炎症を抑えます。
・ステロイド注射:痛みや炎症を抑える効果があります。
・手術:保存的治療で改善しない場合、腱鞘切開術が行われます。

リウマチの治療法
・抗リウマチ薬(DMARDs):免疫の異常を抑える薬剤。
・生物学的製剤:近年主流となっている効果の高い治療法。
・リハビリテーション:関節の可動域を保ち、筋力低下を防ぐ。

セルフケアで注意すること
・手や指を冷やさないよう保温を意識しましょう。
・手の使いすぎを避け、定期的に休憩をとりましょう。
・ストレッチや軽いマッサージで血流を促しましょう。
ただし、痛みが強い時は無理な運動は逆効果です。医師の指導に従いましょう。

まとめ:早期発見と正しい理解が大切です

ばね指もリウマチも、早期の段階で気づき、適切な対処を行うことで進行を防ぐことができます。特に、女性はホルモンの変化や日常生活の中で手を酷使しやすく、これらの疾患に注意が必要です。
違いを知って、必要なときに正しい判断をするためにも、日頃から手や指の変化に敏感になることが大切です。違和感があれば、無理をせず、専門医に相談してみてください。

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