現代人が悩まされている「不眠症」。
現在は人それぞれですが、睡眠不足の焦りが慢性化して不眠症に発展している方が増えているようです。
自力で不眠症を治すことは可能ですが、睡眠日記をつけて不眠の問題点を改善したり、認知改善療法を行うなど改善へ向けた意識を持つことが必要になります。
この記事では不眠症を自力で治す方法について詳しく解説していきます。
誰でも心配事や悩みを抱えた状態では、スムーズに眠りに入ることができません。
ごく一般的な原因の不眠は数日から2週間程度で回復しますが、何らかの障害や不眠自体が慢性化している場合(3ヶ月以上続いている)、「不眠症」にかかっている可能性が高いため、簡単に改善することは不可能です。
不眠症が長期化してしまう要因は、「不眠が長続きしている現状への不安や焦り」です。
不眠を招いている原因を解決できたとしても、焦りや悩みが慢性化しているため、精神的ストレスによって眠れないのです。
また、早く眠ろうとして寝床にしがみつく習慣も不眠を悪化させる原因になります。
睡眠日誌は不眠を自力で治す方法としてはとても有効です。
睡眠日誌とは次の時刻を記録します。
1. 寝床に入った時刻
2. 実際に眠りについた時刻
3. 目が覚めた時刻
4. 寝床から出た時刻
5. 途中で起きていた時間や昼寝をした時間
これらを1~2週間記録し表にすることで、不眠を招いている原因を特定することができます。
睡眠日誌の目的は眠りに入る時間が早すぎると言ったように、自分の睡眠習慣の問題を明らかにするためのものです。
つまりは自分の睡眠効率を上げていくための日記なので、まずは効率が低いことを理解・把握し、いかにして良質な睡眠が得られるかを検討していきます。
最終的に睡眠効率を高められるので、不眠症を自力で治すことも不可能ではありません。
認知改善療法とは、眠りに対する思い込みや強迫観念を取り除き、自分に適している睡眠習慣を発見する方法です。
方法としては主に次のような3つがあります。
1. 寝床にしがみつかない
2. 睡眠効率アップ
3. リラックス
不眠症に悩まされている方は眠らなければいけないという強迫観念にかられ、無意識のうちに「寝床は苦しい場所」であると認識しています。
このような状態を改善するために、「寝床にしがみつかない」という意識を高めます。
要するに「眠くなるまで寝床に入らない」「眠くなるまで寝床で過ごさない」の2つを実践します。
睡眠効率とは実際に眠った時間の割合を示すものであり、次のような計算式で求めることができます。
実際に眠っていた時間÷寝床にいた時間
不眠症にかかっている方は寝床についても眠っていない時間のほうが長く、睡眠効率がきわめて低い傾向にあります。
不眠症改善には睡眠効率を85~90%に上げることが必要になります。なお、自分の睡眠効率を把握するためには「睡眠日誌」が有効です。
就寝前や夜中に目覚めたとき、簡単な体操を行うことでリラックス効果を与えることができます。
ストレッチなどの筋弛緩法を行うことで、筋肉がほぐれ、副交感神経の働きによって心地よい状態に突入します(リラックス状態)。
これによって寝つきが良くなります。
私たちは朝起きて太陽の光を浴びることで、体内時計がリセットされます。
起床時間そして太陽光を浴びる時間を一定にすることで、体内時計を安定させることができます。
これによって入眠時刻も安定させることが可能です。
昼寝は30分程度であれば身体にとって効果的ですが、それ以上眠ってしまうと夜の睡眠に悪影響を与えてしまいます。
よって、昼寝は30分以内を徹底するようにしてください。
「自分に最適な睡眠時間」「自然と眠くなる時刻」を理解できれば、眠くなると自然に寝床へ入るようになるため、自ら睡眠をコントロールすることができます。
自信がつけばストレスが解消されるため、不眠解消につながります。
不眠症を自力で治すことが不可能な場合は、確かな治療が必要であるサインかもしれません。
これ以上セルフケアを継続しても悪化してしまう可能性もあるので、専門医に相談して的確な治療を受けましょう。