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手根管症候群を予防しよう!~腱鞘炎との違いもチェック~

はじめに

日々のデスクワークやスマートフォンの操作、家事や育児などで手を酷使していると、「最近手がしびれる…」「指がうまく動かない…」といった症状を感じたことはありませんか?そんな症状の原因として考えられるのが「手根管症候群」です。
似たような手の不調には「腱鞘炎」もあり、混同されやすいですが、それぞれ異なる疾患であり、予防法や対処法も異なります。本コラムでは、手根管症候群と腱鞘炎の違いをわかりやすく解説し、今日からできる予防方法についてもご紹介します。

手根管症候群とは?

手根管症候群(Carpal Tunnel Syndrome)は、手首にある「手根管」と呼ばれるトンネル状の空間で、正中神経が圧迫されることによって起こる神経障害です。特に中年以降の女性に多く見られ、主に以下のような症状を引き起こします。

・親指、人差し指、中指のしびれ
・手のひらの違和感や痛み
・夜間や早朝の手のしびれ
・指先の細かな動作が困難になる(ボタンがとめづらい、ペンを持ちにくい等)

発症のリスクを高める要因としては、長時間のキーボード作業やマウス操作、スマートフォンの使用、重い荷物の持ち運び、ホルモン変化(妊娠や更年期)などがあります。

腱鞘炎とは?

一方、腱鞘炎(tenosynovitis)は腱と腱鞘(腱を覆う鞘状の組織)が炎症を起こした状態です。主に手首や親指周辺で起こり、繰り返しの手作業によって発症することが多いです。特に以下のような症状が見られます。

・手首の動作時に痛みがある
・指や手首を動かすと引っかかるような感じがする
・腫れや熱感を伴う場合がある

代表的な腱鞘炎のひとつが「ドケルバン病(狭窄性腱鞘炎)」で、親指の付け根から手首にかけての痛みが強く、スマートフォンの長時間使用や赤ちゃんの抱っこによってよく起こるとされています。

手根管症候群と腱鞘炎の違いとは?

特徴手根管症候群腱鞘炎
原因正中神経の圧迫腱と腱鞘の摩擦による炎症
主な症状しびれ、感覚異常、筋力低下局所の痛み、動作時の不快感
症状が出る部位親指~中指の手のひら側親指・手首周囲
よく見られるタイミング夜間、朝方にしびれ動作時や負荷がかかったとき
治療安静、装具、薬物、手術安静、ストレッチ、薬物、超音波療法

手根管症候群の予防法

手根管症候群は、日常生活の中でちょっとした工夫をすることで予防が可能です。

1. 手首の負担を減らす
長時間同じ姿勢で作業を続けると、手首に負荷がかかりやすくなります。特にパソコン作業では、リストレスト(手首サポート)を使ったり、肘を適切な高さに保つことで負担を軽減できます。

2. ストレッチと体操
以下のような簡単なストレッチをこまめに行いましょう。
・手のひらを前に突き出し、反対の手で指先を軽く反らせる
・手首を回す体操を1日数回行う
これらの運動は、手根管の中の柔軟性を保つのに役立ちます(McCabe et al., 2008)。

3. 適度な休憩とケア
1時間に1回は手を休め、軽くほぐしたりストレッチを行うことが推奨されます。温めることも血流改善に効果的です。

生活習慣の見直しも予防のカギ

肥満、糖尿病、甲状腺機能障害などの基礎疾患は手根管症候群のリスクを高めると報告されています。バランスのとれた食事、適度な運動、十分な睡眠など、日々の健康管理も大切です。

症状が出たら無理せず医療機関へ

初期症状の段階で適切に対処すれば、手術などの大がかりな治療を避けられる可能性も高まります。気になるしびれや痛みが続く場合は、整形外科や手外科専門医に相談しましょう。

まとめ

手根管症候群と腱鞘炎は、いずれも手を使う機会が多い現代人にとって身近な疾患です。特に働く女性にとって、日常的な作業が負担となることも少なくありません。両者の違いを理解し、日常生活に予防の工夫を取り入れることで、症状の発症を防ぐことができます。手は私たちの生活に不可欠な存在です。大切にケアして、いつまでも健やかな毎日を送りましょう。

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