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経皮的電気刺激(TENS)とは?痛みを和らげる電気刺激の仕組みと活用法

肩こりや腰痛、関節痛など、日常生活の中で慢性的な痛みに悩む方は少なくありません。そんな痛みのケアに活用されているのが「経皮的電気刺激(TENS:Transcutaneous Electrical Nerve Stimulation)」です。TENSは薬を使わずに痛みを和らげる方法として医療現場で広く用いられており、家庭用の機器も普及しています。本記事では、TENSの仕組みや活用法、痛み緩和への効果について詳しく解説します。

経皮的電気刺激(TENS)とは?

経皮的電気刺激とは、皮膚の表面に貼った電極から微弱な電気刺激を送り、神経を通じて痛みを和らげる治療法です。病院やクリニックでのリハビリテーションや在宅ケアに利用されるほか、家庭用TENS機器も販売されており、自宅で手軽に痛みケアができる点が特徴です。
TENSは慢性的な肩こりや腰痛、膝の関節痛などに有効で、痛みの原因に合わせて低周波や高周波を使い分けることで、痛みの軽減や筋肉の緊張緩和が期待できます。薬を使わずに痛みを抑えることができるため、副作用のリスクを避けたい方にも適しています。

TENSの仕組み

TENSの痛み緩和の仕組みは、大きく分けて「ゲートコントロール理論」と「内因性オピオイドの活性化」という2つのメカニズムで説明されます。これらの理論により、電気刺激が脳や神経系に作用し、痛みを感じにくくすることがわかっています。

1. ゲートコントロール理論
ゲートコントロール理論は1965年にMelzackとWallによって提唱されました。この理論では、脊髄に痛み信号の「ゲート」が存在し、痛みの信号が脳に届くかどうかを調整していると考えられています。TENSによる電気刺激は、このゲートを一時的に閉じる作用があり、痛み信号の伝達を抑えることができます。例えば肩こりの痛みを感じているときに、電極から流れる刺激が痛みを感じる神経よりも先に脊髄に届くことで、脳が痛みを感じにくくなるのです。

2. 内因性オピオイドの活性化
TENSはまた、体内で自然に作られる鎮痛物質「エンドルフィン」の分泌を促す作用も持っています。エンドルフィンは脳内でモルヒネに似た働きをし、痛みを和らげる効果があります。特に低周波のTENSでは、この内因性オピオイドの分泌が活性化されることで、慢性的な痛みの緩和に寄与することが報告されています。つまり、TENSは神経のゲートを閉じるだけでなく、体内の自然な鎮痛物質を活用して痛みを抑える二重の効果が期待できるのです。

TENSの活用法

TENSは痛みの種類や部位に応じて活用法を変えることが効果的です。ここでは肩こり、腰痛、関節痛などの症状ごとに具体的な活用法を紹介します。

肩こりや首の痛みに
肩や首の筋肉の緊張が原因の場合、痛みのある筋肉の上に沿って電極を貼ります。短時間の使用でも血流が改善され、筋肉のこわばりがほぐれることで痛みが軽減します。仕事の合間や寝る前に使用すると、慢性的な肩こりの緩和に役立つでしょう。

腰痛や膝などの関節痛に
腰や膝の痛みには、痛む部位の両脇に電極を配置することで効果が得やすくなります。慢性的な腰痛や膝関節痛の方は、低周波と高周波を組み合わせて使用すると、即効性のある痛み緩和と慢性痛のコントロールの両方に効果があります。

在宅ケアでの活用
近年では家庭用TENS機器も普及しており、自宅で手軽に使用できるようになっています。短時間を1日数回行うことで、痛みを緩和しながら睡眠改善にもつながる場合があります。ただし、使用前には取扱説明書をよく読み、必要に応じて医師や理学療法士に相談することが大切です。

TENS使用時の注意点

TENSは一般的に安全ですが、使用にあたっては注意が必要です。以下の方は使用を避けるか、医師に相談してからの使用が推奨されます。

・ペースメーカーや植込み型医療機器を使用している方
・心臓疾患やてんかんなどの既往がある方
・皮膚に傷や炎症がある部位

また、電流を強くしすぎたり、長時間連続で使用したりすると、皮膚刺激や不快感の原因になることがあります。使用中に痛みやしびれ、違和感を感じた場合は直ちに中止してください。

まとめ

経皮的電気刺激(TENS)は、薬を使わずに痛みを和らげられる画期的な方法です。肩こりや腰痛、関節痛などに対して、ゲートコントロール理論や内因性オピオイドの活性化といった科学的仕組みに基づき、痛みの緩和が期待できます。家庭用TENSも普及しており、自宅で手軽に痛みケアができるようになっています。安全に使用するためには、使用方法や注意点を守ることが重要です。慢性的な痛みに悩んでいる方は、TENSを活用しながら、医師や専門家と相談して最適なケアを行いましょう。

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