毎日忙しく働く女性にとって、気分の浮き沈みは身近な問題です。「なんだか気分が落ち込む」「やる気が出ない」と感じることはありませんか?実は、私たちの気分や感情は脳内で分泌される「幸せホルモン」と呼ばれる神経伝達物質と密接に関係しています。そして、これらのホルモンは「自律神経」とも深く関わっており、心と体のバランスを保つために重要な役割を果たしています。
「幸せホルモン」とは、私たちの気分や感情、モチベーションに影響を与える神経伝達物質の総称です。主に次の4種類が知られています。
セロトニンは、気分を安定させる働きがあります。分泌が不足すると不安感や抑うつ感が強くなることが知られています。朝日を浴びる、軽い運動をする、バランスの良い食事を摂ることなどでセロトニンの分泌は促進されます。特にトリプトファンを多く含む食品(卵、チーズ、豆類)を摂ることも有効です。
ドーパミンは、喜びや報酬感に関わるホルモンで、目標を達成した時や嬉しい出来事を経験した際に分泌されます。分泌が活発になると集中力ややる気が向上し、達成感を得やすくなります。仕事や趣味で小さな目標を設定し、それをクリアすることで日常的にドーパミンを刺激できます。
オキシトシンは「愛情ホルモン」とも呼ばれ、人との親密な関係やスキンシップによって分泌されます。握手やハグ、ペットとの触れ合いでも増加し、安心感や幸福感をもたらします。特に、他者への感謝の気持ちを持つことでも分泌が促進されることが報告されています。
エンドルフィンは、痛みを和らげる働きがあり、笑いや運動によって分泌されます。ランナーズハイなどもエンドルフィンの作用によるもので、ストレスや不安を軽減する効果があります。
自律神経は、私たちが意識しなくても働く神経系で、交感神経と副交感神経の二つに分かれています。
・交感神経:活動時や緊張時に優位になり、心拍数や血圧を上げ、身体を活動モードにします。
・副交感神経:リラックス時や休息時に優位になり、心拍数を下げ、消化や修復を促進します。
幸せホルモンは、この自律神経のバランスにも影響を与えます。セロトニンは副交感神経を活性化させてリラックス状態を作り出し、ドーパミンは交感神経を刺激して集中力や行動力を高めます。このバランスが崩れると、イライラや不安、疲労感を感じやすくなるのです。
では、日常生活の中でどのように幸せホルモンを増やし、自律神経のバランスを整えることができるのでしょうか?
朝日を浴びることでセロトニンの分泌が促進され、体内時計が整います。起床後20分程度の散歩やベランダで光を浴びるだけでも効果的です。
ウォーキングやジョギング、ヨガなどの運動はエンドルフィンの分泌を促し、ストレスを軽減します。週に3~5回、30分程度の運動が理想的です。
友人と楽しく話す、コメディ番組を観る、家族と笑い合うことでエンドルフィンとオキシトシンの分泌が促進されます。日常の中で笑顔の時間を意識的に作ることが重要です。
睡眠中にセロトニンは生成され、心身の回復が行われます。就寝前のスマホやテレビを控え、規則正しい生活リズムを作ることでホルモン分泌が整いやすくなります。
毎日の生活の中で感謝できることを見つけ、日記に書くなどするとオキシトシンの分泌が促進されます。他者への感謝は自己肯定感も高め、幸福感を増進させます。
深呼吸やマインドフルネス瞑想は、副交感神経を活性化させ、セロトニンの分泌を促します。数分間の呼吸法でも心拍数が安定し、リラックスした気分を作りやすくなります。
幸せホルモンと自律神経は、私たちの心身の健康に深く関わっています。セロトニン、ドーパミン、オキシトシン、エンドルフィンといった神経伝達物質を理解し、日常生活の中で意識的に分泌を促すことは、仕事や家庭、趣味などでより充実した生活を送るために有効です。
例えば、朝日を浴びてウォーキングをする、友人と笑い合う、感謝の気持ちを日記に書くといった小さな習慣でも、幸せホルモンの分泌を高め、自律神経のバランスを整えることができます。日々のちょっとした工夫で、気分の安定やストレス対策に大きな効果が期待できます。
心身の健康は、私たちの毎日の生活の積み重ねで作られます。幸せホルモンと自律神経の関係を理解し、少しずつでも実践することで、ストレスに強く、前向きで楽しい日々を自分自身の力で作り出すことが可能です。まずは今日から、簡単な工夫を取り入れてみましょう。

