不眠症という言葉を聞いたことはあると思います。ですが睡眠の質に問題があるということだけで、一体何なのかを詳しく知る方は少ないと思います。不眠症は簡単に説明すると、睡眠の質などに問題が生じて日中の生活に支障をきたしている状態です。では改善するためにはどうしたら良いのか?解説したいと思います。
不眠症とは睡眠の質や維持に問題が生じて、日中の活動に支障をきたしている状態です。集中力や意欲の低下、眠気、ミス、肩こり、頭痛など様々な問題が生じます。朝起きたときに疲れが取れなかったり、仕事中にうっかりミスをしてしまったりします。また不眠症が原因で、高血圧症や糖尿病のリスクが高くなるとも言われています。不眠症はあまり治療するというイメージがないかと思います。ですがあまりにも頻繁に症状が続くようであれば、きちんと治療をするべきなのです。
不眠症の代表的な症状は4つです。1つ目は、布団に入ってから眠りにつくまで60分以上かかる入眠障害。2つ目は、一度眠りについてから途中で何度も目が覚めて、再度なかなか眠れない中途覚醒。3つ目は、目覚まし時計よりも2時間以上早く起きてしまう早朝覚醒。4つ目は、熟眠感がない熟眠障害です。これらの症状が週に3回以上、1ヶ月も続く場合は治療したほうが良いでしょう。
では一体何故、不眠症になるのでしょうか?不眠症になる5つの原因(5つのP)について解説します。
腰が痛い、咳がひどい、尿意で起きるなど、身体的な原因です。体の症状が原因で不眠を起こすケースです。高齢の方がトイレで頻繁に起きてしまうのは、身体的原因にあたります。
寝室の環境による不眠です。旅行や入院など、環境がいつもと異なると眠りにつきにくくなるケースです。シフトやスケジュールの変更など、睡眠のリズムや環境が変わって不眠になる場合があります。
辛いことがあったり、緊張していたり悩みがあって眠れないなど、心理的な原因で眠れないケースです。
うつ病や不安障害など、精神状態の変調が原因で伴う不安によって、不眠を起こす場合です。
服用中の薬やアルコール、タバコなど薬物が原因で起こる不眠です。アルコールやタバコは睡眠への悪影響も大きいのです。
自宅で実践できる不眠症の改善方法についてご紹介します。下記の方法で自分に合ったものが見つかれば、不眠が解消される可能性があるので実践してみて下さい。
夜明るい光を浴びる生活を送っていると、体内時計がどんどん遅くなってしまいます。夜は光を浴びて仕事はせずに、きちんと寝るようにしましょう。
寝る前にコーヒーや紅茶などカフェインが入っているものや、アルコールは飲まないようにしましょう。良く言われるホットミルクやココア、白湯など温かいものが良いです。
体内時間を整えるため、毎朝決まった時間に朝日を浴びると良いです。昼間に運動したり、日中と夜とのメリハリをつけることで、夜に疲れて自然と眠くなりやすいです。
酔っ払っている時は眠くなりますが、寝ている間に酔いは覚めてきます。イコール、目も覚めるということです。またお酒に頼って寝ると睡眠の質が悪くなります。飲む量が増えれば、その分身体を壊す可能性も高くなります。
薬は怖いと感じる方もいると思いますが、1種類の薬を適切に使用すれば問題ありません。医師から言われた通りに使用すれば、身体に対しての負担もかからないのです。使い方を守りはさえすれば、不眠の解決につなげることができます。
不眠症を改善するためには、まず原因が何かを突き止める必要があります。原因さえわかれば治療法も見えてくるので、まずは原因を探りましょう。改善方法には合う・合わないがあるため、必ずしもその方法が自分に効くとは限りません。他の方が治ったからと言って、自分も治るとは言いきれません。
逆を言えば自分に合った方法が見つかれば、改善する可能性が高いということです。
精神医学的理由などは長い目を見て治療にあたるほうが良いですが、アルコールやタバコなどすぐに辞められるものであれば、自分の努力次第で治る確率も上がります。まずは不眠の原因を突き止めるところから始めてみましょう。自宅での改善法も取り入れつつ、必要な場合は睡眠導入剤を医師と相談しながら使用するのも良いでしょう。