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セルフチェックしてみよう!自律神経失調症になりやすい人とは?

はじめに

私たちの身体は、自律神経という神経ネットワークによって、内臓や血管、ホルモンのバランスが絶妙に保たれています。しかし、現代社会のストレスや生活習慣の乱れによって、この自律神経の働きが乱れる「自律神経失調症」に悩む人が増えています。

本記事では、自律神経失調症の基礎知識から、どんな人がなりやすいのかをチェックできるセルフチェック方法、そしてその対策までをわかりやすく解説します。

自律神経とは?

自律神経とは、私たちが意識しなくても自動的に身体の機能をコントロールしている神経です。交感神経と副交感神経の2つに分かれ、心拍数、血圧、体温、消化などを調節しています。

・交感神経:活動モード。緊張、興奮、集中時に優位。
・副交感神経:休息モード。リラックス、睡眠、回復時に優位。

この2つのバランスが崩れた状態が「自律神経失調症」と呼ばれ、身体的・精神的に様々な不調を引き起こします。

自律神経失調症の主な症状

自律神経失調症の症状は非常に多岐にわたり、人によって現れる症状が異なることが特徴です。

身体的な症状
・慢性的な疲労感
・頭痛、肩こり
・動悸、息切れ
・胃腸の不調(便秘、下痢、胃痛)
・めまい、ふらつき
・多汗または冷え

精神的な症状
・不安感、緊張
・抑うつ気分
・集中力低下
・イライラ、気分の浮き沈み

なりやすい人の特徴とは?

自律神経失調症になりやすい人には、以下のような共通点があると指摘されています。

1. ストレスを感じやすい性格
まじめで責任感が強く、完璧主義傾向のある人は、自分を追い込みやすく、ストレスがたまりやすいといわれています(Yamamoto et al., 2013)。

2. 睡眠不足や生活リズムの乱れ
夜更かしや不規則な生活は、自律神経のリズムを乱す大きな原因です。特に深夜のスマホ使用は、交感神経が優位になりやすく、眠りが浅くなります(Harada et al., 2015)。

3. 女性ホルモンの変化
女性は月経周期や更年期にホルモンバランスが変化しやすく、自律神経にも影響を与えることがあります。更年期障害と混同されやすいのもこのためです。

4. 運動不足
軽い運動は副交感神経を活性化し、自律神経を整えるのに役立ちます。逆に運動不足はストレスホルモンを増加させ、バランスを崩す要因になります(Kujawa et al., 2020)。

自律神経失調症 セルフチェック

以下の項目にどれくらい当てはまるかチェックしてみましょう。当てはまるものが多いほど、自律神経の乱れが疑われます。

自律神経失調症 セルフチェック

以下の項目にどれくらい当てはまるかチェックしてみましょう。当てはまるものが多いほど、自律神経の乱れが疑われます。

チェック項目 YES / NO
寝つきが悪い、眠りが浅い ○ / ×
頭痛や肩こりが慢性的にある ○ / ×
ちょっとしたことで動悸がする ○ / ×
手足が冷えやすく、汗をかきやすい ○ / ×
イライラしたり、落ち込むことが多い ○ / ×
腸の調子がよくない(便秘や下痢) ○ / ×
疲れているのに眠れない ○ / ×
朝起きても疲れが取れていない ○ / ×

3つ以上当てはまる方は、自律神経の乱れがある可能性があるため、対策を始めることをおすすめします。

自律神経失調症の対策方法

1. 規則正しい生活
起床・就寝の時間を一定に保ち、睡眠時間を確保することが重要です。朝は太陽光を浴びて、体内時計をリセットしましょう。

2. リラックスできる時間を持つ
深呼吸やストレッチ、アロマテラピー、音楽など、自分に合ったリラクゼーション法を見つけましょう。副交感神経を優位にすることができます。

3. 適度な運動を取り入れる
ウォーキングやヨガ、スイミングなどの軽い有酸素運動は、自律神経のバランスを整える効果があるとされています。

4. 食生活の見直し
カフェインや糖分の過剰摂取を避け、バランスの良い食事を心がけましょう。ビタミンB群、マグネシウム、トリプトファンなどの栄養素は神経の働きを助けます。

必要に応じて専門医を受診しましょう

セルフチェックで自律神経の乱れが疑われる場合でも、それが重大な病気のサインである可能性も否定できません。改善が見られない場合は、内科、心療内科、神経内科などを受診し、必要な検査や治療を受けましょう。

まとめ

自律神経失調症は、現代人にとって非常に身近な不調のひとつです。しかし、日常生活の見直しやセルフケアで十分に改善を目指すことができます。この記事を通して、自分自身の状態を知り、早めの対処を心がけてみてください。

参考文献・論文

・Yamamoto, T. et al. (2013). “The Relationship between Personality Traits and Autonomic Nervous Function.” Japanese Journal of Psychosomatic Medicine, 53(2), 112–120.
・Harada, T. et al. (2015). “The Influence of Blue Light Exposure at Night on Sleep and Circadian Rhythms.” Sleep Science, 8(3), 153–161.
・Kujawa, A. et al. (2020). “Exercise and autonomic nervous system: a review of the literature.” Clinical Autonomic Research, 30(1), 9–17.

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